頻尿、排尿困難、残尿感

加齢とともに増える排尿の悩み

高齢になると、トイレが近い(頻尿)、尿が出にくい(排尿困難)、排尿し終わっても尿が残っている感じがある(残尿感)などの排尿トラブルに悩む人は非常に多くなります。

急性の場合は、尿道炎や膀胱炎などの尿路感染症が、」まず考えられ、細菌感染が原因であれば、抗菌薬による治療が行われます。

慢性の場合は、腫瘍や結石などにより尿路に狭窄や閉塞が生じて起こる場合もありますが、多くを占めるのは過活動膀胱です。過活動膀胱とは、突然強い尿意が起こって我慢できなくなるもので、さまざまな原因で起こりますが、原因のはっきりしないものも多く、加齢にともなう変化が関係すると考えられています。
また、高齢の男性に多い前立腺肥大証でも排尿困難や残尿感が起こりやすく尿を出し切れないために頻尿になることもあります。

西洋医学では、頻尿にたいしては膀胱の過敏性を抑える「抗コリン薬」が、前立腺肥大症にともなう排尿障害には膀胱の出口の緊張をゆるめる「α遮断薬」などが、症状の改善のために用いられていますが、副作用のため、これらが使いにくい人も少なくありません。

漢方薬も、また症状の改善のために用いられ、西洋医学的な治療との併用も良く行われています。

慢性的な頻尿には、主に「腎虚」を改善する薬を用いる

急性の炎症がある場合には、抗菌剤と合わせて「猪苓湯」や「竜胆瀉肝湯」などが用いられることがあります。

慢性的な頻尿は、主に「腎虚」ととらえて治療を行います。「腎」には生命アレルギーである「気」を蓄える働きがあり、その働きが衰えた「腎虚」になると、排尿障害や腰痛、気力・精力の減退などが現れます。
「腎虚」を改善する薬としては「八味地黄丸」「牛車腎気丸」などが代表的で、近年の西洋医学的な研究でも、前立腺肥大症や高齢者の頻尿、特に夜間頻尿に対する有用性が明らかにされています。
そのほか、「気うつ」がある人では「精心連子飲」「血虚」がある人では「猪苓湯合四物湯」などが用いられます。

「腎虚」を改善する薬

「腎」の働きが衰えた「腎虚」に用いる薬を「補腎剤」といいます。代表的なくすりが「八味地黄丸」で、頻尿、排尿困難、残尿感などの泌尿器科系の症状のほか、下半身を中心とする冷えや倦怠感、腰などの痛みがある様な人が典型的な適応です。

その他の補腎剤としては、「八味地黄丸」の「証」に加えて、むくみやしぶれが強い場合は「牛車腎気丸」が、皮膚の乾燥や手足のほてりがある場合は「六味丸」が向くとされています。

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