風邪の漢方治療・呼吸器系からの指針

風邪の治療では漢方薬が広く使われていますが、風邪で熱がでたときの解熱効果を調べた研究では、西洋薬の解熱剤より漢方薬(葛根湯・麻黄湯など)のほうが早く熱が下がったという報告があります。

呼吸器系の病気では、特に高齢の患者さんからの要望が多いこともあり2005年には日本呼吸器学会から漢方治療のガイドラインが出されています。風邪をはじめとして、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息などの呼吸器疾患に対して、漢方薬の使用法が示されました。

アトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患にも有効

アトピー性皮膚炎をはじめアレルギー性疾患の患者さんも漢方への関心が高くなっているようです。
漢方では、アトピー性皮膚炎という病名にとらわれず、湿疹の状態や患者さんの体力、体質などに応じて様々な薬が使われ、臨床試験では、外用薬で十分な効果の得られなかった患者さんでも、かゆみなどの症状の改善がみられ、外用ステロイドとの併用では、ステロイドざいの減量効果も得られています。

また、アレルギー性鼻炎に対する「小青竜湯」を用いた臨床試験では、漢方医学的な診断「証」を考慮しなくても、約45%の人に効果が認められ(偽薬を使った人では約18%の有効率)、特にくしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善効果が高かったとされ、「小青竜湯」は気管支炎に対する有用性も報告されています。

生活習慣病に伴う症状を改善

漢方には、高血圧症の人の血圧を下げたり、糖尿病の人の血糖値を下げるための薬はありませんが、高血圧症の随伴症状、糖尿病の神経障害による症状などの改善効果が報告さえています。
「降圧剤で血圧は下がったが、頭痛がする」などという人は、漢方治療の効果が期待できます。

さまざまな生活習慣病の素地になりやすい肥満症についても、「防風通聖散」や「防己黄耆湯」で効果が得られており、特に生活習慣病につながりやすい内臓脂肪の減少がみられ、メタボリックシンドロームの治療に有効ではないかと注目されています。
西洋薬では、高度な肥満を対象にしたものしか保険適応がなされませんので、漢方が薬物治療のひとつとして取り入れられ始めています。

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